ドローン許可基準の飛行経験10時間以上の確保は意外に難しい!?

ドローン許可基準の飛行経験10時間以上の確保は意外に難しい!?

以前紹介した記事で、ドローンには飛行経験が10時間以上必要だということを解説しました。

この10時間というのが、予想以上に大変なんです。

今回は、なぜ10時間の飛行経験が予想以上に大変なのかを解説していきます。

 

10時間以上の飛行経験が大変な3つの理由

【理由その1】飛行練習ができる場所がなかなか見つからない

 

無人航空機に該当するドローンを飛行させる場合、部屋が相当広くない限り自宅で十分に飛行させることは難しいと思います。

そこで、飛行練習ができる場所を探すことになるのですが、これがなかなか見つかりません。

公園はほとんどの場合、他にも利用する方がいて、「人および物件から30メートル離すことのできない飛行」に該当し、承認が必要になるので、まず練習できないと思ってください。

もし仮に見つかったとしても、飛行場所が遠ければ、そこまで行く時間も考慮すると、10時間以上かかってしまいますよね。

 

【理由その2】ドローンの飛行可能時間が短いので連続した飛行が難しい

 

飛行許可申請をするドローンであれば、機体によって差はありますが、飛行時間は5~25分くらいしか飛行できません。

バッテリーの充電が切れたら、充電する必要がありますが、充電時間は1~2時間ほどかかります。

つまり、1つのバッテリーを使い、連続して飛行をさせるとなると、5~25分の飛行練習のために1~2時間のインターバルが発生してしまうことになります。

phantom3 standardだと、飛行可能時間が25分で充電時間が1時間程度です、3個用意すれば、充電しながらインターバルを発生させずに飛行させることができますが、金銭的に圧迫してしまいます。

 

【理由その3】天候に左右される

雨が降ったり、風が強ければ当然ドローンを飛行させることはできないので、その日は練習中止になります。

飛行させたい日に限って天候が悪い日が続くと、その分練習時間の確保が難しくなりますよね。

 

10時間確保するシミュレーションをしてみる

 

所持機体 phantom3standard バッテリー2つ 

飛行可能時間 約25分

充電時間 約60分

場所 車で往復30分かかる河原

※2個のバッテリーを交互に充電しながら飛行させるとします。(インターバル約10分)

※1回の練習時間(飛行時間のみ)を2時間とします。

 

単純に計算すると、(10時間=600分)÷(1回の飛行時間25分)で24になりますので、24回飛行させる必要があります。

ただし、2個のバッテリーを交互に飛行させる場合、10分のインターバルが発生するので10分×23で230分(5時間50分)余分にかかることになります。

1回の練習時間(飛行時間のみ)は2時間ですので、10時間÷2時間で5回足を運ぶことになります。

ということは、5回×30分(往復の移動時間)で150分(2時間30分)余分にかかることになります。

 

全てを足して合計を出すと、練習時間10時間を確保するのに、18時間20分かかることになります。

練習時間の1.8倍かかることがわかりますね。

飛行場所を探す時間なども考えると、更に時間はかかると思います。

 

まとめ

 

飛行経験10時間以上の確保が難しいことがお分かりいただけたでしょうか。

移動時間や充電時間などのように、練習するために必要な時間や、練習自体を妨げる天候が、10時間以上の確保を難しくしています。

このようなことを考慮したうえで、本当に飛行申請が必要かどうかを見極めてみましょう。